【資金調達の方法を徹底解説】中小企業経営者が知っておくべき4つの手段と戦略的な活用について

皆さんこんにちは。福岡の河上康洋税理士事務所です。
今回は資金調達についてコラムを書いてみたいと思います。
- 創業したばかりで運転資金が不足している…
- 事業拡大のために設備投資したいが資金が足りない…
そんな悩みを抱える経営者様は少なくありません。
本記事では、税理士の視点から中小企業の資金調達方法と活用のポイントをわかりやすく解説します。
- 1. 資金調達が企業成長のカギとなる理由
- 2. 資金調達の主な手段と特徴
- 2.1. 1.借入による資金調達
- 2.1.1. 金融機関からの融資
- 2.1.2. 社債の発行
- 2.2. 2.増資による資金調達
- 2.3. 3.収入による資金調達
- 2.4. 4.譲渡による資金調達
- 3. 資金調達後に気をつけたい4つのポイント
- 3.1. 1.資金の使途を明確にしましょう
- 3.2. 2.投資効果を定期的に確認する
- 3.3. 3.金融機関との信頼関係を築く
- 3.4. 4.資金調達の考え方と自社に合った資金調達戦略
- 4. 資金調達でよくあるご質問
- 4.1. 質問.借り入れと自己資金どっちが良いですか?
- 4.2. 回答.まずは創業計画を立てることをお勧めします。
- 4.3. 質問.調達した資金の使い道としてやってはいけないことなどありますか?
- 4.4. 回答.資金使途を明確にしましょう。
- 4.5. 質問.クラウドファンディングについて教えてください。
- 4.6. 回答.クラウドファンディングに取り組む事業者が増えています。
- 5. 福岡市で資金調達をお考えの経営者様へ
資金調達が企業成長のカギとなる理由
企業経営において資金は必要不可欠な存在です。どれだけ優れた事業アイデアや製品があっても、運転資金や設備投資のための資金がなければ、事業は前に進みません。
特に創業期や成長期の企業では資金調達が経営の成否を分ける重要な要素となります。
資金調達が必要となるケース
- 創業したばかりで運転資金が不足している
- 事業拡大したいが設備投資の資金がない
- 売上はあるのに資金繰りが厳しい
- 新規プロジェクトを始めたいが資金が足りない
このような場合に資金調達を検討することが多いと思います。
資金調達の具体的な方法について見ていきましょう。
資金調達の主な手段と特徴

ここでは4つ資金調達の方法を紹介します。
中小企業が活用できる主な資金調達方法は大きく分けて以下の4つです。
1.借入による資金調達
「借入」は最も一般的な資金調達手段です。借入について詳しく見ていきましょう。
金融機関からの融資
金融機関からの融資は返済義務がありますが、経営権を維持できる利点があります。
運転資金・設備資金・つなぎ資金など、目的に応じた使い分けが重要です。
用途別の使い分け
- 運転資金:日々の事業活動に必要な資金
- 設備資金:機械設備、店舗、車両などの購入費用
- つなぎ資金:売掛金回収までの一時的な資金
社債の発行
また、社債の発行によって資金を調達する方法もあります。
社債は、銀行以外の投資家や企業から資金を募る手段であり、長期安定資金を確保しやすいというメリットがあります。
さらに、担保設定による信用力の向上も有効です。不動産のみならず動産担保といった在庫を担保とすることも可能であり、融資条件の緩和や借入枠の拡大が期待できます。
ただし、一般的には一定規模以上の企業向けの方法です。
2.増資による資金調達
増資は投資家や親会社からの出資を受ける方法です。
返済義務がない代わりに、株式を渡すことで経営権の一部を共有することになります。
スタートアップなどでは、成長資金として積極的に活用されています。
特に近年では、エンジェル投資家による資金提供が活発化しており、これを促進するエンジェル税制(投資家の所得控除・譲渡益非課税等)も活用されています。
また、ベンチャーキャピタル(VC) による出資は、資金提供だけでなく経営ノウハウやネットワークの支援を受けられる点で有効です。
3.収入による資金調達
近年注目されているのが、クラウドファンディングやスポンサー企業による支援など、収入ベースの資金調達です。
クラウドファンディングでは、製品・サービスの企画段階で支援者から資金を募り、自社商品やサービス提供等で返礼を行います。
また、公益性が高い企業においてはスポンサー企業との協業により、広告などの協賛金として収入を得る方法もあります。
4.譲渡による資金調達
最後は保有している資産や事業の一部を売却して現金を得る方法です。
不動産、設備、株式、さらには子会社・事業部門などの譲渡を通じて資金を確保するケースもあります。
具体的には、リースバック(保有不動産を売却し、同時に賃貸契約で使用を継続する手法)や、ファクタリング(売掛債権を譲渡して資金化する方法)が代表的です。
また、SPC(特別目的会社)への資産譲渡を通じた証券化も行われています。
資金調達後に気をつけたい4つのポイント

ここまで資金調達の主な手段を見てきましたが、資金を調達した後はその使い方と返済計画が極めて重要です。
調達した資金の用途を明確にし、投資効果を定期的に確認することで健全な資金サイクルを維持できるからです。
調達した資金の運用・返済計画については次のポイントに気を付けてください。
1.資金の使途を明確にしましょう
融資を受けても運転資金に埋もれてしまうと本来の目的が達成できません。
資金調達をした後は以下の点に注意してください。
POINT
- 「何のために調達したのか?」を明確にすること
- 設備投資、運転資金、人材採用など用途を分けること
- 目的外の使用は避けること
2.投資効果を定期的に確認する
調達した資金がどれだけの成果を生んでいるか?は定期的にチェックしましょう。
調達した資金を使うときは以下の点に注意してください。
POINT
- 月次決算で資金の流れを把握すること
- 投資対効果(ROI)を測定すること
- 計画との差異を分析すること
3.金融機関との信頼関係を築く
今後も継続的に資金調達が必要になる可能性があります。
金融機関との信頼関係を築く上で以下の点に注意してください。
POINT
- 定期的な業績報告する
- 返済計画の遵守する
- 透明性のある情報開示を行う
資金調達は「集めること」よりも「活かすこと」が本質です。
事業の成長段階に合わせて、最適な資金調達戦略を立てることが、長期的な企業価値向上のカギとなります。
我々税理士はこのような資金計画の策定や金融機関への説明資料作成、返済計画の検討などを通じて経営者の皆様をサポートしています。
4.資金調達の考え方と自社に合った資金調達戦略

創業のためには元手が必要です。資金調達は企業経営の出発点であり、将来を見据えた戦略的な意思決定の一つです。
蓄えていた手元資金で賄えるに越したことはありませんが、全財産を事業に充ててしまうのでは、いざというときに不安が大きいものです。
資金繰りに余裕をもって事業をスタートさせることは重要ですが、そもそも店舗などの初期投資が必要な場合、手元資金だけでは不足するケースも少なくありません。
そこで、創業融資つまり事業用の借入金を準備することも検討しておく必要があります。
国としても創業者向けの特別な融資制度(スタートアップ資金)が用意されています。
河上康洋税理士事務所でも、スタートアップ向けに「創業計画書」の作成サポートを税務顧問とセットで対応しています。
自社に合った調達手段を選び、安定的かつ持続的な成長を目指しましょう。
当サイトでは創業・スタートアップ支援のページで資金調達支援についてご紹介しています。
資金調達でよくあるご質問

質問.借り入れと自己資金どっちが良いですか?
創業したいと思っているのですが、借入をするのが怖いです。
なるべく自己資金でやっていきたいのですが、事業の成長速度や先行投資と考えると自己資金を貯めるより借入をした方が良いですか?
借り入れをしてキャッシュを用意するのと自己資金でやっていくことの違いを知りたいです。
回答.まずは創業計画を立てることをお勧めします。

まずは創業計画を立てましょう。
借入に対する警戒心を持つことは、とても正常な考え方です。
なるべく自己資金で始めていく、そのための資金は計画的に準備していくことは大切です。
もちろん借入は返済しないといけませんので、借入をしないに越したことはありません。
しかし、これを準備するのには時間がかかります。
借入をして始めることは、利息を支払って蓄える準備の時間を買っていることともいえます。
資金調達が不安な方は返済可能な利益が生み出せるかどうか、5ヶ年程度の創業計画を立てておくことをお勧めします。
質問.調達した資金の使い道としてやってはいけないことなどありますか?
資金調達したお金の使い方についてですが、
例えば「設備投資」ではなく「当面の人件費」などの運転資金に使う。
借入をしたけど手を付けない(万が一のための貯金のように扱う)など色んな用途があると思います。
資金の使い道として避けた方が良いことや注意点があれば教えてください。
回答.資金使途を明確にしましょう。

融資を申し込むときには資金使途を明確にして申し込む必要があります。
融資を申し込むときには「設備資金」か「運転資金」か、資金使途を明確にして申し込む必要があります。
設備資金とは、店舗や製造設備などの固定資産投資に充てるものをいいます。
運転資金とは、開業すぐに売り上げが少なかったり、売上入金までに時間がかかったりする場合、仕入代金や人件費の支払いなどに充てる資金を言います。
この資金使途に反して借入を行った場合、財務状況が悪くなるだけでなく、使途違反で次の借入が制限されることもあります。
事業の見通しから必要な資金調達額、そして返済可能な金額を考えておく必要があります。
コロナ禍などの経済状況の激変時には、借入をしても手を付けずにとっておく企業も多くありました。備えとしては一つの考え方です。
質問.クラウドファンディングについて教えてください。
最近はクラウドファインディングで資金を集める方法もあるようです。
クラウンドファンディングに向く内容や活用方法についてご意見を伺いたいです。
回答.クラウドファンディングに取り組む事業者が増えています。

資金調達の方法として定着してきています。
クラウドファンディングには「寄付型」と「購入型」があります。
「寄付型」は、社会貢献や地域活性化などの目的に共感した支援者から資金を募る仕組みです。共感によるものですので、物品提供のお礼が求められません。
一方、購入型は商品やサービスをリターンとして提供し、事前に資金を確保できる仕組みです。新商品や新規事業の立ち上げに適していると考えられます。
一般的には商品開発に資金を充て、完成後の商品を返礼として提供することが多いようです。
当事務所の顧問先でもクラウドファンディングに取り組む事業者がおられますので、資金調達の方法として定着してきていると思います。
福岡市で資金調達をお考えの経営者様へ

ここまでコラムを読んでいただきありがとうございました。
資金調達方法と活用のポイントをご説明しました。
※こちらのコラムでご紹介する内容はすべての創業のケースに当てはまるわけではありませんのでご了承ください。
実際に資金調達や融資をするとなるとさらに専門的な知識や書類の準備、金融機関との関係性など様々な要因が必要となります。
私たちは、日本政策金融公庫や地方銀行・信用金庫に継続的に顧問先を紹介し、融資の相談につなげている実績がございます。
また、福岡市のスタートアップ融資制度を活用し、融資申請書類や事業計画書の作成をサポートしています。
補助金などの支援施策を定期的に情報提供していますので、相談をご希望の方はお電話またはお問い合わせフォームからご連絡ください。
御社の規模・課題に応じて最適なご提案をいたします。
河上康洋税理士事務所
代表 河上康洋
プロフィール
- 福岡市の税理士。中小企業のためのコンサル型税理士として税務・会計面はもちろんのこと、経営者のビジョンの具体化、管理会計をベースにしたお金の流れの見える化をアドバイスしています。


