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尊敬するコンサルタントの先輩のお話。

 

「われわれが提供するサービスは、お客様を選んではいけない。お客様に選ばれなければいけないのである。

 

そのために必要なことは、コンサルタントが何を提供して、お客様がどう変わるのかを示すこと。

提供するソリューションが明確だから、一物一価で仕事を受けている。

お金がある企業の足元を見て報酬を高く吹っかけるコンサルタントがいるが、相手の懐を見て価格を変えるのは、自分の仕事に自信が無い証拠。

そしてあとから安く引き受けた企業とトラブルになる。

 

普段から価格を明示できない専門家に、誰が安心して会社の将来を任せることができるだろうか。」

 

 

 

 

前提として、このコンサルタントの方は歩合の成功報酬も受けています。

「安価で受けない」言い換えると「当社のコンサルティングは企業にどっぷり浸かって、相応のエネルギーを使う。

だから一度に何社も受けられないし、安価で受けられない」という立場の方です。

 

 

経済学において、効率的な市場を前提とすると自由な競争が働き、

1つのモノやサービスには、1つの価格しか存在しなくなる…。

 

これを「一物一価の法則」といいます。

 

 

 

 

 

モノやサービスには、当然コストがかかります。

その対価として報酬をいただいているのですが、標準報酬のしくみがなくなってからは特に、

「価格が分かりにくい」「高くつきそうだから税理士には頼みづらい」という不満をお持ちの方も多いようです。

 

 

 

当事務所では、標準報酬を定め、公開しています。

そして実際にお客様との面談では、もっと詳細な内訳を提示しています。また1年更新の契約とし、納得のうえ契約いただいています。

 

 

「一物一価といいながら、売上で報酬が変わっているではないか??」

という疑問もおありかと思いますが、これはコストとの見合い、つまり取引が大きなお客様に対しては、

われわれがチェックすべき項目が多いので、その比例計算の帰結としての報酬であり、これも「一物一価」。

 

経営コンサルティングに限らず、われわれ税務のお仕事を受ける場合でも、そして他の専門家にとっても、同じことが言えます。

 

 

 

まず、価格を明示しない。これは論外です。

 

つぎに、相手の懐を見て本来の価格以上を求める。これも実に失礼な話ではありませんか。

 

そして、所長(本人)が業務を受けるかスタッフ(職員)が受けるかで価格を変える。これは、すこし考えますね。

あくまで私見ですが、事務所として業務を引き受ける以上は、内部で誰が担当しても同じ品質を求め、

そのための内部管理体制を構築するのが先で、本末転倒のような気がします。

 

 

まずは、われわれの業務の内容を見直し、それに報酬のしくみを明示して「一物一価」をめざす。

それがお客様のためになるのだと信じています。

 

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